インフル患者急増、全国で前週比2.5倍に

インフルエンザの患者が全国的に増えていることが、厚生労働省がまとめた今月17日から23日までの週の患者報告(定点医療機関約5000か所)で分かっ た。全国の定点医療機関当たりの患者報告数は、前週比2.5倍の0.94人を記録。前週比7倍超となった岩手県では一部の地区で注意報レベル(10.0 人)を上回った。患者が増加傾向の自治体では、手洗いやワクチン接種といった予防策の徹底を求めている。【新井哉】

 17日から23日ま での週の都道府県別の報告数は、岩手が最多の6.2人で、以下は福島(2.76人)、神奈川(1.96人)、東京(1.92人)、埼玉(1.83人)、愛 媛(1.8人)、千葉(1.63人)、大分(1.4人)、長崎(1.33人)、山形と沖縄(共に1.02人)などの順だった。

 患者が急 増した岩手県では、中部地区で前週の3.08人を大幅に上回る25.75人を記録。同県は「同地区の患者の年齢層は5―9歳が35%、10―14歳が 41%と小中学生が多くを占めている」と指摘。予防策として、ワクチン接種や外出後の手洗い、せきエチケットなどを挙げた。また、「ワクチンは接種後効果 が現れるまでに2週間程度かかる」とし、早めに接種することを勧めている。

 厚労省によると、この週に定点以外を含む全国の医療機関を受 診した患者の推計は約4万人で、今シーズン(9月以降)の累計は約9万人になった。ウイルスの検出状況については、直近の5週間ではAH3 亜型の検出割合が最も多かったという。

(医療介護CBニュース 2014年11月29日(土)



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