梅毒患者、最多の昨年上回るペース

梅毒患者が、感染症発生動向調査事業を始めた1999年以降で最多となった昨年を上回るペースで増えていることが7日、国立感染症研究所がまとめた患者報告で分かった。
特に東京都内で報告が多く、都は「パートナー同士の感染有無の確認がまん延防止に必要」としている。【新井哉】

同研究所がまとめた3月29日までの約3か月間の患者報告数は、前年の同じ期間より85人増の399人を記録。
都道府県別の報告数は、東京が最も多く159人。
以下は、大阪(40人)、神奈川(27人)、福岡(18人)、埼玉と愛知(共に14人)、北海道と千葉(共に10人)などの順だった。

都内では昨年の同期間に比べて65人増えた。
都によると、直近の3月23日から29日までの週に報告のあった21人のうち、19人に性的接触による感染が推定された。
性的接触の推定感染経路は、同性間が9人、異性間が5人、性別不明が5人だったという。

梅毒は性交渉時の接触感染が主流で、感染すると2―3週間後からリンパ節炎や皮膚症状が現れる。
早期に発見して治療を行えば完治するが、治療しないと症状が段階的に進行し、中枢神経が侵されて死に至ることもある。
妊娠している人が梅毒に感染した場合、流産や死産の原因となることもあるという。


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