厚生労働省は27日、2014年に新たに報告された20代のエイズウイルス(HIV)感染者は349人で、過去最多だったと発表した。同省エイズ動向委員会の岩本愛吉委員長は「10代に向けたエイズに関する知識の普及啓発が、不足している可能性がある」と指摘した。
同省によると、14年の1年間に報告された感染者は1091人で、検査を受けないままエイズを発症した患者は455人だった。いずれも08年以降、横ばいが続いている。
感染者のうち、20代は349人で統計を取り始めた1985年以降で最も多かった。20代の感染者数が30代(347人)を上回ったのも12年ぶりという。
エイズを発症した地域別の患者数は、全体の約2割を占める東京都など都市部に多いが、罹患(りかん)率は1位が沖縄県、2位は福井県だった。
岩本委員長は「沖縄県は外国人観光客の多さなどが考えられるが、福井県が上位に入る要因は分からない」と述べ、分析が必要だとした。
[時事通信社]
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